マリモで最も有名なのは北海道釧路市にある阿寒湖ですが、マリモは他の地域にはいないのだろうか。
そう疑問に思う方もおられるかと思います。
そこで、マリモの生息地についていろいろとお話していきます。
あまり知られていない阿寒湖以外のマリモ
まず結論を述べますと、阿寒湖以外にもマリモは生息しています。
ここで言うマリモとは阿寒湖のマリモと同様、球体型のマリモのことを指します。
阿寒湖以外では、主に青森県や山梨県、滋賀県などでマリモが確認されています。
新しく確認されたマリモ
上記以外で近年新しく確認されたマリモは「タテヤママリモ」と呼ばれています。
タテヤママリモの生息地は、その名の通り富山県立山町です。
富山県とは日本海側に位置しており、立山連峰で有名な県です。
それにしても、本州にもマリモが生息していたとは驚きです。
ちなみに富山県のタテヤママリモは調査の結果、阿寒湖などの北海道のマリモとはまったく系統の異なる新種であるということが判明し、これからますますその重要性の高まりが期待されています。
「外来説」か「自生説」か
タテヤママリモが確認された当初は、北海道から渡り鳥によって運ばれてきたマリモがやがて繁殖したという、いわゆる外来説が有力でした。
しかし、近年の調査の結果では自生説のほうが有力になり、タテヤママリモは平成9年には地区の固有種に指定されました。
実際に、水路の整備などが行われる以前の立山町には、かつては緑色の丸い藻がたくさん小川に生えている場所もあったとの話もあり、タテヤママリモの自生説を裏付ける有力な情報となっています。
まとめ
マリモとは、様々な環境条件が揃わなければ育たないため、まさに奇跡の生き物なのです。
そんなマリモの新種が、しかも本州に生息しているとは大変興味深いことです。
タテヤママリモについての調査は現在も続いていてまだまだ謎も多いですが、今後もまた新しい発見が期待できそうです。
これからどんなふうにタテヤママリモの謎が解けていくのでしょうか。
とても楽しみなところです。
阿寒湖のマリモのように、タテヤママリモもこれからますます人々の注目の的になってくるのかもしれません。