まりもはサイズによって値段が違います。
それなら思い切って大きなまりもを購入して、あとは自分の手で養殖してしまえば、度々購入しなくても増えてくれるのでは?
そのような考えに行き着く方もおられるかと思います。
果たしてまりもは自分の手で増殖させることができるのでしょうか。
自分の手でまりもを増やすことは可能か?
まず結論ですが、まりもを人工的に増殖させるための確実な方法というのは、まだ確立されていません。
しいて言えるならば、まりもを割って複数の個体に分けてそれらを再び丸め直すというくらいの方法しかありません。
しかしまりもの構造上、その方法を試してみたとしても、すぐにそこからまた形が歪になったり割れたりの繰り返しという事態になる可能性が高いです。
そのため、自分の手でまりもを養殖して増やすというのはかなり難しいことであると言えます。
天然のまりもが増殖する過程
ではテレビなどでよく見る、北海道の阿寒湖などに生息する天然のまりもが、湖の底でたくさん集まっているという光景は一体どのようにして実現したのでしょうか。
まりもには成長の限界があり、直径約30cmに達すると一度完全に崩れていくという特徴があります。
天然のまりもは、崩壊したあと小さな糸状体の藻に戻ります。
そして再び湖の底へ沈み、また何十年、何百年という長い時間をかけて増殖、成長をしていきます。
上記の通り、本来まりもの増殖というのは気が遠くなるほどの長い時間がかかりますので、さすがにこの過程を人工的に再現するということはほぼ不可能ということになります。
どうしても早く効率的に成長させたい場合
養殖が困難であるのならば、せめて成長速度を上げる効果的な方法が知りたい。
そう思う方もおられるかと思います。
しかし、まりもは成長に関しても基本的にものすごく遅いので、劇的にこれをすれば確実に早く成長させると断言できる方法は残念ながらありません。
しかし、劇的な成長とまでは言えませんが、成長速度を少しだけですが上げる方法はあります。
具体的には約0.2%の人工海水(塩水)を作って、その中でまりもを育てるという方法です。
わりと簡単にできる方法ですので、一度試してみる価値はあるかと思います。
まとめ
まりもは基本的に、自然に割れてしまってやむを得ず複数の個体に分ける必要があるという状況以外は、無理やり割るということはあまりおすすめできない部分があります。
せっかくきれいな形のまりもを増殖のために無理に割ってしまうと、場合によってはその後うまくまとまらなくなるなど、取り返しのつかない事態になってしまうこともあります。
確かに自ら養殖してまりもを育てることができればこれほど経済的なことはありませんが、その前にまりもの身にもなって考えてあげることが重要です。